2007年 07月 25日
「脱腸」と「盲腸」
お年は確か77才だったか・・・いわゆる高齢。
急なことでなく、以前から患っておられて自分で
この時期の手術を選択されたらしいが、なぜ今
この暑い時を選ばれたのか・・・
先生の“1週間入院”の宣告を「忙しいから三日で
退院する!」と言い張っておられるらしい。
なら、尚更暇な気候のいい時を選ばれたら
良かったのに・・・
これで思い出すのが私が19歳の時に受けた『急性虫垂炎
(盲腸)』の手術入院の時の事。
ほぼ50年前で医学そのものも進歩に進歩を重ねている
から単純に比較はできないだろうが、先生から「まだ
起き上がってはいけません」と言われていたのに、
2日目か3日目、19歳のはじらい多い年頃としては大小
いずれにしても『下の世話』を例え母親にしろお願い
するというのが恥ずかしくてたまらず、誰もいない時を
見計らって、そろりそろりと病室外のトイレにこっそり
往復した。
これがいけなかったのか、退院の日になっても傷口が
塞がらず、おまけに暑い時で、若干化膿していて熱が出るわ、
ガーゼをつめて貰って2―3日退院は延期という事になった
記憶がある。
退院後もガーゼの詰め替えにしばらく通ったが、その医院は
実家の主治医といえる病室3-4室備える近くの個人の開業医。
身体が弱っている時は抵抗力も弱っているようで、通院の
診察室のスリッパから見事に「水虫」を貰って、これには
その後40年余り延々と付き合わされた。
今は水虫も完全に退治できる“治療薬”があることに、もっと
早くできていたら・・・とつくづく思う。
費用はかかったが、私も完治した。
『盲腸』なんて普通、傷口はほとんど見えなくなっている人が
多いが、私のはいまだにはっきりと大きく歪んで残っている。
「お舅さん、先生のおっしゃることをちゃんと聞いておいた
方が身のためですよ!お年がお年なんですから・・・」