2009年 01月 30日
歌舞伎三昧
“初春公演”はすでに終わってしまったが、どちらも実に
『お正月』らしい演目と豪華なメンバーで、慌しい2日間
だったが、堪能させていただいた。
「演舞場」は26日に夜の部を、27日に昼の部を拝見。
右近さん、猿弥さんで「猿翁十種の内“二人三番叟”」を
他の主要メンバーも花を添えて、それはそれは正月らしく
華やかに時にコミカルに見せていただいた。
海老蔵さんの「口上」と「にらみ」もあり、この「にらみ」のお陰
で今年1年は風邪をひかずに過ごせる・・・という。
「歌舞伎座」は時間の関係で残念ながら千穐楽の夜の部だけ
を拝見。
こちらも「新歌舞伎十八番の内“春興鏡獅子”」を勘三郎
さんが新春らしく、華やかに厳かに舞ってくださった。
獅子に戯れる「胡蝶の精」を玉太郎、千之助くん二人の子役
が勤め、まだ二人共僅か8才。
結構長い時間を二人が舞台を独占して舞う姿に感動して涙が
出てきた。
万来の拍手!!
その拍手に励まされ、こういう年代の人が祖父、父に続いて
成長して行く。
頼もしい限り、「歌舞伎界」は安泰だ。
「歌舞伎」が大好きで外部から飛び込んだ“若者”も頑張れ!!
最後の演目は「鰯賣戀曳網」、原作・三島由紀夫さんだが明るい。
観る前から楽しみにしていた勘三郎さん、玉三郎さんのお芝居。
勘三郎さんの“鰯賣猿源氏”のおかしいこと。
仕草、言葉に勝手に笑えてくる。
一方、玉三郎さんの“傾城蛍火実は丹鶴城の姫”
相変わらずの気品ある美しさにうっとりする。
昼の部の玉三郎さんの「鷺娘」、以前に一度観ているが、これを
拝見できなかったのが残念!
3月には新橋演舞場で右近さんの「猿之助十八番の内・獨道中
五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)」三幕が演じられる。
右近さんが「15役の早替わりならびに宙乗り」をやり、本水も
使用するスペクタクル満載の演出を随所に散りばめた作品。
「猿之助歌舞伎」の真髄を「澤瀉屋一門」総出で演じる楽しさ、
驚きイッパイの超大作。
初めて見せていただく舞台に、今からワクワクしている。
残念ながら、関西での上演は無い。 これがとても残念!!
「松竹座」さんか「南座」さん、どちらかでやってくれないかな・・・